ついに達成! ジェットスター初の黒字化と今後

 

 

ジェットスターは日本で最も有名なLCC(格安航空会社)のひとつです。オーストラリアのメルボルンに拠点を置く外資系の格安航空会社ですが、2012年に日本へも進出して路線を展開し始めました。

 

 

画期的な価格設定と充実したサービス内容で、就航後まもなく国内で最有力の格安航空会社に躍り出ました。国内のLCCの中でもジェットスターの運賃の安さは群を抜いていますよね!

実際にジェットスターの売上高は、国内のLCC(格安航空会社)でダントツ第1位なのです。

 

 

 

ところが、そういった素晴らしい内容とは裏腹に、ジェットスターの経営状態は決してよくはありませんでした。

売上高は国内トップであるものの、赤字額も巨大だったのです。2012年の就航開始から2015年末までで、累積赤字は300億円にも到達してしまっていました。

 

そういった経営収支を改善させることが、ジェットスターの就航以来の課題となっていました。そんな中、ジェットスターは2016年の6月期決算で、ついに営業利益の黒字化を達成したのです!国内のLCC(格安航空会社)ではやや出遅れ感の強かったジェットスターも、これからようやく本領発揮というところですね!

 

 

 

1.ジェットスターのコスト削減法とは?

 

ジェットスターは驚異的な低価格の運賃が特徴的ですが、果たしてどのようにしてお得な運賃を達成しているのでしょうか?

 

格安航空会社では、安全性を犠牲にして運賃を下げているかのようなイメージが、一般的にはあるかもしれません。ところが、それは大きな誤解なのです!

 

 

もともと日本の大手航空会社は、西洋の航空会社と比べて運賃が高すぎるくらいで、サービス内容にも非常に多くの無駄がありました。格安航空会社では、そういった無駄をいっさい省く努力をしているのです。

 

具体的には次のような方法で、安全性を犠牲にすることなく、大幅なコストダウンを図ることができます。

 

 

(1)使用機材の選定

 

最新の機種を使用して、また全ての路線で出来るだけ同じ機種で統一することによって、整備コストを抑えることができます。

 

また、最新の機材ほど燃費効率が良いため、結果的に燃料費も節約できることになります。燃料費の削減は、航空会社にとって多大な利益を与えるのです。

 

 

(2)営業窓口を持たない

 

ジェットスターでは、大手航空会社のような「窓口」を通じてのチケット販売を行っておりません。ウェブサイトを使用することによって、便利な方法で乗客に航空券を提供しているのです。

 

これによって、窓口営業にともなう人件費や光熱費などを節約できます。

 

 

(3)受託手荷物を有料化する

 

実は航空会社の運営コストの実に25%は「燃料費」で、燃料の節約は航空会社にとっては最重要課題なのです。

 

多くのLCC(格安航空会社)会社で「受託手荷物」の大きさや重量が厳密に定められていますが、これも燃料費節約のためなのです。

 

搭載する貨物が多くなればなるほど、航空機を飛ばすためにより多くの燃料が必要となります。

そのため、余分な重量の燃料費を搭乗者に負担させることによって、運賃の削減を図っているのです。格安航空会社が受託手荷物の重量オーバーに目くじらを立てる理由は、まさにここにあります。

 

 

(4)機内サービスを有料化する

 

「格安航空会社はサービスが悪い」と言われていますが、それもまた大きな誤解です。

そもそも「サービス」とは、支払った金額の対価として提供されるものであり、決して無料なものではありません。

 

サービスの質は運賃に比例するものなので、「運賃が下がればサービスも下がる」というのは、西洋の常識なのです。

 

 

ところが、昔から至れり尽くせりのサービスに慣れている日本人は、可能な限り安い対価で最高のサービスを受けようとします。

これは企業が労働者に対して支払う賃金でも同様ですよね。日本の労働環境は韓国と並んで世界最低水準だと言われていますが、悲しいかなそういった「国民性」が影響してしまっているのですよね…。

 

外資系LCC(格安航空会社)が日本を席巻しつつある現代では、日本人もこういった「西洋の常識」に慣れていく必要があるのです。そうしなければ、いつまで経っても日本では格LCC(格安航空会社)会社は浸透していきません。

 

 

 

さて、ジェットスターでは、基本的な機内サービスをすべて有料化することによって、コストと運賃の削減を図っています。それらのサービスが必要な場合は、オプションとして別途申し込んでおく必要があります。

 

過剰なサービスを徹底的に削減することで、余分な飲食物の搭載も省けるので、結果的に人件費だけではなく燃料費も削減できることになるのです!

 

 

(5)駐機時間を短くする

 

空港へ行くと、多くの飛行機が止まっている光景が広がっていますが、実は航空機にも駐車料金ならぬ「駐機料金」があるのです。駐機料は空港側が航空会社に請求するもので、時間ごとに決まっています。

 

つまり、飛行機が長い間止まるということは、それだけ余分な駐機料がかさんでいくということなのです。これは徹底的なコスト削減を目指す格安航空会社には大問題ですよね!

 

 

そこで、ジェットスターでは着陸してから折り返して離陸するまでの時間をできるだけ短くして、駐機料を節約しています。

着陸してすぐ乗客と荷物を積み込んで、すぐに離陸するのです。迅速な運行がLCCの必須事項なのです。LCCが時間にとても厳しいのは、まさにこのためなのです。

 

基本的には、これら5つの項目を実行することで、航空会社はコストを削減して、運賃を安くすることができます。これらの項目は安全性には関係ないことが分かりますよね。つまり、ジェットスターは安全性を犠牲になど、決してしていないのです。

 

 

 

2.安全性も高いジェットスター!

 

さて、格安航空会社は「安全性を犠牲にすることなくコストを削減できる」、ということが分かりましたが、それでも航空会社によって安全性に違いがあるのは事実です。

 

航空会社で最も重要なのは「安全性」です。たとえヨーロッパへの航空券が1000円でも、半分の確立で事故に遭ってしまうような航空会社には、よほどのギャンブラーでない限り、誰も乗りたがらないでしょう。(そんな航空会社は存在しないのでご安心ください。)

 

もともと、ジェットスターはオーストラリアの「カンタス航空」から100%の出資を受けて、その子会社としてスタートしました。

 

 

そのカンタス航空はこちら(http://edition.cnn.com/2015/01/06/intl_travel/world-safest-airlines/)で紹介されているように、世界で最も安全な航空会社だとされています。

運行開始から60年が経過しますが、一度も致命的な事故(死亡事故)を起こしていないのです。

 

カンタス航空の例を考えると、たびたび死亡事故を起こしてきた歴史のある日本の大手航空会社は、それほど安全性を誇れるものではないということが分かります。

航空会社の安全性は「大手」や「格安」という区分で図れるものではなく、結局のところは経営体制によるものなのです。

 

 

ちなみに、航空機の死亡事故の起きる確立は、およそ130万フライトに1回だという統計があります。

旅客機に乗って事故死するよりも、ベッドから転落死する確立の方が高いとも言われているほどです。しかし、統計学には「カラクリ」があるので、こういった数値や比較はあまり当てにはなりません。

 

大切なのは、現在ではどの航空会社も安全性には最大限の配慮を行っているということです。

その中でもカンタス航空系列は最も安全な部類に属しており、その子会社であるジェットスターにもその潮流は受け継がれているのです。安心ですね!

 

 

 

3.ジェットスター黒字化と今後の方向性は?

 

ジェットスターは2012年7月に日本で就航してから、ずっと赤字経営が続いていました。ジェットスターだけではなく、国内のLCC(格安航空券)は赤字経営が多いのです。その原因は日本でLCCが定着しにくいという背景にあります。

 

先述のとおり、日本では対価にそぐわない過剰なサービスが求められる傾向にあるため、コストを削減した効率的なLCC(格安航空会社)は、日本の文化には定着しにくいのです。

しかし、それは結果的に大手航空会社の独占を継続させることを許すことにもなるので、消費者にとっても損になってしまうことです。

 

 

とはいえ、先行きの見えない経済不安の影響から、近年はようやくLCCが国民に定着し始めたので、ジェットスターの経営も黒字化へ転じることになりました。これはジェットスターのファンには非常に喜ばしいことで、今後の動向もさらに期待されます。

 

今回の黒字化は、積極的に路線を増やして機材の稼働率の高めるなどの、ジェットスターの不断の努力はもちろんのこと、原油安という外的要因に支えられているところも大きいでしょう。

 

そのため、この黒字をいかに「継続・拡大」させるかが、今後のジェットスターの運命を左右するかもしれませんね。

 

ジェットスターの長引く赤字は決して想定外のものではなく、経営陣はそもそも「2017年度までに黒字化に転じること」を目標に掲げていました。むしろ1年前倒しで黒字化を達成できたのです!

 

さらに、ジェットスターはすでに20機のエアバス「A320型機」を保有していますが、今後はさらに28機まで増やすことを計画しています。もうすでに今年中の21機目の受領を予定しています。それは更なる路線の拡大を目指すためなのです!

 

国内路線を基盤としつつ、中国本土を初めとする「インバウンド(外国人の訪日)需要」を満たすために、海外各都市への就航を検討しています。

 

訪日外国人が2000万人を達成するなど、非常に多くの外国人が日本へ旅行して来ている時代です。そういった訪日需要の高まりや、日本人の中国旅行などの「アウトバウンド需要」も高まっているなか、こうした将来を見越したジェットスターの経営方針は、まさに画期的ではないでしょうか。

 

 

すでにジェットスターの路線網は、国内LCC路線の50%を誇っている強豪LCCですが、今後さらなる活躍が期待されますね!今後のLCC市場はさらなる路線の選定や展開が行われ、大きな変動が起きるようになるでしょう。

 

また、ジェットスターは今後予想される深刻な「パイロット不足」への対策にも真剣に取り組んでいくようなので、ジェットスターの今後には大きな期待がもてますね!

 

 

 

4.現在のジェットスターのまとめ

 

現在、ジェットスターは予備機1機を含む、20機のエアバスA320型機を使用しています。路線は国内線16路線と国際線8路線の計24路線を運航しており、今後もさらなる発展が期待されます。

 

2016年6月期に開設した新路線は、成田・関西・中部空港から台北・マニラ路線の計6路線です。これに伴う旅客数の増大は効果的で、この積極的な路線の拡充が、結果的に黒字化をもたらしたのでしょう。

 

現在運行されているジェットスターの路線は、次のとおりになっています。

 

 

・国内線16路線(成田9・関西3・中部4路線)

 

成田=札幌・関西・福岡・那覇・鹿児島・大分・熊本・松山・高松線

関西=札幌・福岡・那覇線

中部=札幌・福岡・那覇・鹿児島線

 

 

・国際線8路線(成田3・関西3・中部2路線)

 

成田=台北・香港・マニラ線

関西=台北・香港・マニラ線

中部=台北・マニラ線

 

 

 

5.おわりに

 

以上がジェットスター初の黒字化と今後の動向の詳細となります。いかがでしたか?

 

ジェットスターは今後ますます成長が期待されるLCC(格安航空会社)です。これまでジェットスターを利用したことのない方も、これを機会にジェットスターでのご旅行を検討されてはいかがでしょうか。

 

 

お得で快適な旅行を、ジェットスターでぜひともお楽しみください!

 

 

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