世界遺産−平泉への格安旅行を実現する方法！
近年、人気を集めている観光地の1つに、岩手県の平泉があります。
2011年に“平泉−仏国土（浄土）を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群”として世界文化遺産に登録されたことが、人気急上昇の要因でしょう。
ご存じのとおり、2011年3月に発生した東日本大震災は東北地方に甚大な被害をもたらしました。
復興を進めるためにも、観光客の増加による観光収入は役立ちます。また、東北地方を訪れる人が増えれば、それだけ東北が活気あふれる街になるでしょう。精神的な活気というのも、復興を早める原動力になります。
そういった意味においても、現在、東北地方への旅行は非常に有意義なものになるはずです。
そこで、こちらでは、なるべくリーズナブルに平泉旅行を実現するためのアクセス方法を解説することにしました。
近畿地方からの平泉格安旅行！LCCで交通費を節約
大阪をはじめとする近畿地方から平泉に旅行するなら、どのような交通手段が一般的でしょうか？
さすがに、東海道新幹線と東北新幹線を乗り継いで東北へ…というのは無茶ですから、ほとんどの方が空路を第一選択として考えると思います。
さて、平泉から一番近い距離にある空港は岩手県−花巻空港です。
そのため、一般的なアクセス手段は、大阪府−伊丹空港から花巻空港への空路…ということになります。JAL系列のジェイエアが伊丹〜花巻の路線を運航しているので、これがもっとも一般的なアクセス方法となるでしょう。
ただ、ジェイエアの伊丹〜花巻便は普通運賃で3万9,500円、搭乗の28日前までに予約する先得割引を利用しても2万7,000円〜2万9,000円と高額です。
あまり搭乗率の高い路線ではありませんから、安くするのも難しいのでしょう。ちなみに、花巻空港から平泉までは連絡バスとJR東北本線を乗り継いで1時間20分ほどの距離。運賃は連絡バスが290円、東北本線が970円になります。
よって、JAL利用の片道交通費に、さらに1,260円が加算される計算です。
そこで、“多少、時間がかかっても交通費を抑えたい…”という方に提案したいのが、LCC(格安航空券)で仙台空港に飛ぶ方法です。
この場合、出発空港は関西国際空港になります。
LCC(格安航空券)のピーチ・アビエーションが関空〜仙台空港の路線を運航しているからです。ピーチ・アビエーションを用いた場合、関空から仙台までの航空券代金は7,000円台に抑えることも可能になります。
仙台空港からは仙台空港アクセス線で仙台駅に向かい、仙台駅前から高速バスで一ノ関駅へ。さらに、一ノ関駅から東北本線で平泉駅に移動します。
仙台空港アクセス線の運賃は648円、高速バスの運賃は1,500円、東北本線の運賃は195円ですから、仙台空港から平泉までの合計運賃は2,343円。
LCC(格安航空券)ピーチ・アビエーションの航空券代と合わせると、最安で9,000円台…ということになります。
JAL利用…普通運賃で4万円強、搭乗45日前予約でも約3万円
LCC(格安航空券)利用…最安なら9,000円台、1万円台前半に抑えるのは簡単
LCC(格安航空券)を利用した場合の所要時間はフライト約1時間30分、仙台空港から平泉まで約2時間20分…となることから、合計4時間程度。ただ、JAL利用でも3時間弱はかかります。
1時間ちょっと所要時間が増える代わりに、旅費が片道2万円以上も安くなる…。
そう考えれば、LCC(格安航空券)を利用したほうが断然おトクだと思いませんか？
中尊寺白山神社
名古屋近郊から平泉に格安旅行！FDAの利用がオススメ
東海地方を代表する都市−名古屋界隈から平泉を目指す場合、どのようなルートが考えられるでしょうか？
やはり、東海道新幹線と東北新幹線を乗り換える…というのは金銭的にも高くつきそうですから、空路を考えるのが普通の感覚だと思います。そして、特に航空会社に詳しくない方なら、JALやANAなどの有名航空会社を想定するのではないでしょうか？
ちなみに、2016年8月現在、中部国際空港（セントレア）から東北地方にはLCC(格安航空券)の航空便が出ていません。
さて、平泉から近い位置にある空港といえば、同じ岩手県内の花巻空港です。中部国際空港から花巻空港への空路を探してみると…、ありません！そう、中部〜花巻の路線は運航されていないのです。
仕方がないので、仙台空港を経由するルートを考えてみましょう。ANAが中部〜仙台の路線を運航していますから、今度は大丈夫です。
中部国際空港から仙台空港に飛ぶANA便は普通運賃で3万2,210円、搭乗の28日前までに予約する旅割28を利用すると1万5,910円となっています。
仙台空港からは仙台空港アクセス線で仙台駅に移動し、そこから高速バスで一ノ関駅に向かいます。
一ノ関駅からは東北本線で平泉駅へ。仙台空港から平泉駅までの合計運賃は2,343円です。
つまり、普通運賃だと5万円弱、旅割28を利用できたとしても、1万8,253円になる計算…。所要時間にしても、名古屋の中心地から外れた中部国際空港に向かい、そこからフライト1時間30分程度、さらに仙台空港から平泉まで2時間20分程度です。
つまり、中部国際空港に行くまでの時間に加え、4時間ほどかかることになります。これでは、名古屋から平泉への旅行はなかなか大変…と感じてしまうことでしょう。
しかし、諦める必要はありません。実は旅費を抑えるための秘策があるのです。
名古屋には中部国際空港以外に、もう1つ空港があります。そう、中部国際空港の開港以前に東海地方の玄関口だった名古屋空港です。現在は名古屋飛行場と呼ばれています。
現在、名古屋飛行場に就航している航空会社はフジドリームエアラインズ（FDA）の1社だけ。
あまり知られていない航空会社なので、ほとんどの方はご存じないかもしれません。しかし、このFDAは名古屋飛行場から岩手県−花巻空港への定期便を毎日4便ほど運航しているのです。
FDAの名古屋〜花巻便は普通運賃だと3万3,000円。
しかし、搭乗の7日前までに予約するweb限定の“ひょいとe割”なら1万3,000円〜1万7,000円程度で航空券を購入することができます。
花巻空港から平泉まではバスとJRを乗り継いで1時間20分程度。運賃も合計1,260円で済みます。
つまり、名古屋市の中心地に近い名古屋空港から飛べる上、片道の交通費合計が最安1万4,260円に抑えられるのです。東海地方から平泉を目指すなら、ぜひ、FDAを利用する方法を検討してみてください。
ANA利用…搭乗28日前予約で1万8,253円、所要時間は4時間以上
FDA利用…搭乗7日前予約で1万3,000円から、所要時間は2時間30分程度
FDAの航空路線を利用すれば、費用が安くなり、さらには所要時間も圧倒的に短くなります。
しかも、ANAなら搭乗28日前に予約しないと航空券代が高くなりますが、FDAは搭乗7日前でも最安運賃になる可能性あり。
どう考えても、FDAを選んだほうがおトクになるはずです。
首都圏から平泉への旅行は、新幹線が第一選択！
さて、東京近郊から平泉を目指すのは、それほど難しくありません。
東京駅から東北新幹線で一ノ関駅に向かい、一ノ関駅から東北本線で平泉駅です。
所要時間は3時間前後、片道交通費は1万2,300円。距離的に考えて、飛行機を使う理由はないでしょう。
そもそも、平泉から近い空港は花巻空港ですが、現在、羽田空港から花巻空港への定期便は出ていません。羽田空港から仙台空港にはANA便が出ていますが、仙台から平泉は新幹線を経由しても1時間以上かかります。
以上から、首都圏からの平泉旅行には陸路を使うのが正解でしょう。
中尊寺本堂
LCC・FDAで行く平泉−悠久の歴史に思いを馳せる…
平泉は平安時代の豪族−奥州藤原氏が拠点とした場所。奥州藤原氏に100年にわたる繁栄を謳歌し、平泉は平安京に次ぐ規模の都市にまで発展しました。しかし、源平の合戦後、源義経をかくまっていた奥州藤原氏は、源頼朝の怒りを買ってしまいます。
結果、1189年7月、源頼朝の軍勢に攻められた奥州藤原氏は滅亡…。100年の繁栄は終焉を迎えました。
後に江戸時代の俳人−松尾芭蕉は、かつて奥州藤原氏が栄えた平泉の大部分が草原になっている様子を目にして、ある有名な句を詠みました。その俳句が“夏草や 兵どもが 夢の跡”です。
平泉には中尊寺金色堂をはじめ、全国的に名の知れた遺産が数多く存在します。
悠久の歴史に思いを馳せながら、平泉の世界文化遺産をめぐる旅に出てみませんか？
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※本記事は現時点の情報にてご案内いたしております。
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