手荷物の中に取り出したいものがある！！ 

手荷物受託後の返却について

 

 

荷物を搭乗手続きカウンターに預けた後に、もう一度荷物の調整をしたい、

中身を取り出したい、ということはありましたか？

 

 

原則、一度預けた手荷物は到着空港のターンテーブルで返却されるまで、

手元に戻ってくることはありません。

 

 

ですが、国際線などで緊急性を要する場合は、例外対応が認められることも稀にあるのです。

今回はそんな事例、ANA国際線の場合について紹介します。

 

 

 

 

どんな時に認められるの？

 

 

手荷物の中に、渡航書類や薬、貴重品などを誤って入れてしまった時などに、

一度預けた手荷物を返却してもらうことができます。

 

 

なぜなら、渡航書類が手もとになければ、現地についても入国をすることができないですし、

薬が手もとになければ機内で何かあった際に対応できないなど、大きな事件につながりかねないからです。

 

 

このようにどうしても取り出さなければいけない、という理由が明確であり、

重要理由であると認められれば、一度預けた荷物を返却してもらうことができます。

 

 

その他の、たいして重要性のないものを取り出したい、荷物調整をしたい、

などの理由では、手荷物を返却してもらうことはできません。

 

 

ちなみに、空港で返却するはずのレンタルwifiを手荷物の中に入れて預けてしまった、

という人も稀にいます。

 

 

レンタルwifiとは、出発の際に返却をすることも多いのですが、

この場合は、手荷物返却の理由としては弱く、認められません。

 

 

やはり、緊急性、というものがもっとも重要となってくるのです。

 

 

 

 

手続きの流れ

 

 

受託手荷物に関しても、旅客と同じように出国前と出国後があります。

そのため、返却を希望した際に手荷物がどの段階にあるかで、手続きの流れが変わってくるのです。

 

 

荷物が出国をしていない場合

 

 

この場合は、比較的簡単に荷物を手もとに戻すことができます。

荷物が出発前の段階であるので、一切の手続きが不要なのです。

 

 

ですので、荷物の返却が確定した時点ですぐに荷物を管理している部署に連絡をして、

再度ANA国際線搭乗手続きカウンターまで荷物を持ってきてもらうという流れになります。

 

 

そして、必要なものを取り出したりした後に、

再度ANA国際線搭乗手続きカウンターから手荷物を預けるという流れになります。

 

 

荷物が出国をしてしまった場合

 

 

荷物がすでに、出国扱いされる場所にあると、多くの手続きを踏まなければいけません。

これはどういうことかというと、旅客でいうと、出国審査を終えてしまっているということです。

 

 

出国審査を終えてパスポートに出国印を押されてしまっては、

無断で搭乗手続きカウンターがあるエリアには戻ることができないですよね。

 

 

それと同じように、荷物も簡単に戻すことができないのです。

もし、この手荷物を航空会社の判断のみで戻してしまうと、密輸扱いになってしまうのです。

 

 

そこで、手荷物を一度手もとに戻すためには、一度荷物を到着させる、

つまり日本に帰国した際の入庫国審査のようなことをしなければいけないのです。

 

 

ですので、まずは荷物が出国後であれば、その返却に税関の許可が必要になります。

一度国外に出た荷物ですので、ANAだけでは判断ができないのです。

 

 

そして、税関の許可が取れたら、本格的に荷物の返却に移ります。

まずは、荷物の位置が特定されたら、それをターンテーブルのエリアに持ってくる必要があります。

 

 

これは、搭乗手続きカウンターのANA国際線係員が責任を持って荷物の搬送をしてくれます。

 

 

その際に手荷物の返却を希望した旅客は、到着ロビーで待っている必要があります。

そして、手荷物がターンテーブルまできたら、ANA国際線係員と旅客の両方の立会いのもと、通関をします。

 

 

この際は通常記入する税関申告書の記入は不要で、口頭の説明のみで通関をすることができるのです。

 

 

この手続きをすると、ようやく手荷物を搭乗手続きカウンターがあるエリアに持っていくことができ、

荷物の出し入れができるようになるのです。

 

 

そして、一度旅客の手に渡った手荷物は再度セキュリティー検査にかける必要があるので、

もう一度搭乗手続きカウンターから最初と同じようにベルトコンベアに流します。

 

 

このように手荷物が出国後のエリアにある場合は、多くの手間が発生し、ANAだけでなく税関も関わってくるのです。

 

 

また、上記の一連の流れからもわかるように、手続きに大変な時間を要します。

ですので、手荷物の返却の希望があった時間が、出発の何分前か、というところも、

リクエストを受けるかの大きな判断要素となります。

 

 

 

 

このように一度預けた手荷物を手元に戻すことは実質可能です。

ですが、手荷物の搬送には時間がかかり、フライトの遅延の要因にもなることです。

 

 

ですので、手荷物は預ける段階でよく中身を確認し、重要なものを一緒に預けてしまうことのないようにしましょう！

 

 

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