2019年春からANA(全日空)がA380機を購入し、
国際線のホノルル線に導入する予定であることは知っていますか?
日本人にとってもっとも身近な海外旅行先であるハワイ。
そのため、このニュースをうれしく思った人も多いのではないでしょうか?
なんとA380の価格は3機で1500億円!ものすごい金額ですよね!
では、今回そこまでの投資をしたA380導入のANAの狙いは何なのでしょうか?
そして、それによって消費者である私たちにとって、どういうメリットがあるのでしょうか?
今回は、このA380のホノルル線導入について、詳しく解説をしていきます!
ホノルル発着枠の現状
では、まずは現在のホノルルへの発着状況について見ていきましょう。
現在ANAの国際線、ホノルル便では毎日3便を運航しています。
3便もあれば多いですし、十分に思えますよね?
しかし、ライバルであるJALは毎日、成田、羽田、中部、関西から最大7便を運航しています。
この時点で倍以上の差があるのがわかります!
そして、日本発着のハワイ路線におけるANAのシェアはわずか8%。それに対して、JALは36%。
これらの数字からわかるように、ANAはホノルル路線に非常に弱いのです。
つまり、今までANAがリゾート路線を軽視してきた結果が、数字としてはっきりと表れているのです。
そこでANAは、このような状況を一変するためA380の導入を決定したと考えられます。
今回A380を導入すると座席数が一気に増えるため、ANAのシェアを24%まで拡大させることができるのです。
そして、
A380という2階建ての大型機材であれば、他社の旅客も奪える可能性があるというのがANAの狙いなのです!
もちろんJALはA380を使用していないので、そこで大きく差をつけようという考えなのでしょう。
現在の運航便について
現在、ANAはホノルル線を成田から2便、羽田から1便の合計3便を運航しています
。共に使用している機材はB767-300で座席数は202座席。1日3便の合計で606座席となります。
もしここにA380が導入されたとしましょう。A380は座席数が525座席。
これからプレミアムエコノミーの導入など座席仕様は変更されるはずですが、ひとまずこの数字で考えてみましょう。
そうすると、3便の合計は1575になるのです!
座席数が2倍以上になるのがわかりますよね。
つまりこれは、販売される航空券の数がそれだけ増加するということです。
人気のホノルル線だと、夏休みや正月などすぐに満席になってしまいますよね!
ですが、このように座席数が増えれば、
私達消費者にとってホノルル行の航空券を購入しやすくなるということなのです!
座席数の大幅な増加による運賃の値下げ
A380の導入により、座席数が大幅に増えるという話をしました。
それにより、どういうことが起こるかというと、運賃の値下げです。
需要と供給のバランスによって、供給が増えれば自然と価格は下がりますよね!
また、顧客の奪い合いが始まれば、航空会社間の値下げ競争も始まるはずです!
そのため、A380 の導入が実現すれば、
今よりも安い価格でハワイ旅行に行ける機会が増える可能性が十分にあるのです!
贅沢な旅行の実現
現在ANAがホノルル線に導入している機材、B767-300はプレミアムエコノミーの設定はあるものの2クラス制。
つまり、ファーストクラスの設定はないのです。
しかし、A380が導入されれば、新たにファーストクラスが加わることになります。
セレブの旅行先として選ばれることの多いハワイでは、ファーストクラスの需要は確実にありますよね!
また、プレミアムエコノミーの座席数の増加も期待ができます。
エコノミークラスの利用であっても、機材が2階建ての大きなものだと、
それだけで高級感が増したような気がしてきますよね!
機材が違うだけで、フライトの快適性、雰囲気は全く異なるのです!
そのため、今まで他社を好んで使っていた人も、
今後はA380を使用しているANAを選ぶ人も増えてくることが予想できます。
ANA公式サイトより引用;
https://www.ana.co.jp/common-operation/serviceinfo/inflight/images/int/f/main.jpg
特典航空券の利用
特典航空券とは、ANAのマイルで交換した航空券のことです。
マイルだけで海外旅行にいくことができるので、大変お得なサービスなんです!
しかし、1つの便に対して配分される特典航空券の数が非常に少ないことから、
競争率は高く、なかなか希望した日にちや便でとることができないのが実情です。
特にホノルル線は特典航空券では一番人気な路線であるため、
予約開始と同時に電話をしても予約ができないこともあるんですよ!
ですが、A380が導入されると、この状況が少し改善されるかもしれないですね!
というのも、便自体の座席が増えれば、特典航空券用に充てられる座席数が増える可能性があるからです。
そうすれば、特典航空券争いも少し落ち着くかもしれません。
また、ファーストクラスも特典航空券で利用できるようになればうれしいですよね!
ちなみに、ホノルル線の特典航空券に必要なマイルは以下の表の通りです。
ローシーズン | レギュラーシーズン | ハイシーズン | |
エコノミークラス | 3500マイル | 4000マイル | 4300マイル |
ビジネスクラス | 6000マイル | 6500マイル | 6800マイル |
もしここにファーストクラスが加わるとすると、12万マイルから15万マイル前後になりそうですね。
ファーストクラスを特典航空券で利用するとなると、
ビジネスクラスの倍近くのマイルが必要になるかもしれませんが、
それでもANAのプレミアム会員からは需要があるはずです!
A380の羽田への就航は見送り
ANAは国際線のホノルル線へのA380の導入を発表した際、成田、羽田、両空港への就航を予定していました。
しかし、2016年10月に羽田への就航は見送られるという記事が出ました。
普段羽田空港の利用が多い人にとっては残念なニュースですよね。
これには、羽田空港の現状が大きくかかわっています。
まず、羽田空港国際線ターミナルにはA380を駐機できるスポットがあるものの、
現在羽田空港ではA380は就航していません。
というのも、後方乱気流に関する運航上の制約が厳しいことや、重量制限が大きく影響しているからです。
そのため、A380をすでに保有している外資航空会社も、羽田空港には発着していません。
そこで、今回のANAのA380の導入でそれらが解禁されることが期待されたのですが、
ANAは解禁後の競争の激化を懸念したのです。
A380 の発着が解禁されれば、もちろんANA以外の外資航空会社も羽田空港に就航させることになるでしょう。
そうすれば、ANAの顧客を他社に奪われかねません。そのため、羽田への導入は見送ったとされています。
航空会社間の競争が強まれば、
私たち消費者としてサービスの向上や運賃値下げなどが期待できるのでうれしいですよね!
まさにANAはこれを避けたわけですが、A380を購入した以上、いつまでも見送ってはいられないはずです。
ですので、今後の羽田空港のA380の就航に期待したいところです!
いかがでしたでしょうか?
このようにANA国際線のホノルル線へのA380の導入は、
消費者である私たちにとっても多きく関わっていることなのです。
単なる新機材の導入ではなく、それに付随して多くの変化があるんですよ!
消費者としてはメリットのほうが多くあるので、2019年の春が待ち遠しいですよね!
実際の導入までまだ2年以上もの時間がありますので、今後のアップデートにも注目です!
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※本記事は現時点の情報にてご案内いたしております。
航空会社規定等は航空会社の判断により随時変動しておりますので
最新情報はお客様ご自身にてご確認頂けますよう
お願い申し上げます。予めご了承くださいませ。
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